PSYCHO-PASS 3 2話感想

PSYCHO-PASS 3 2話感想

 

あらすじ
1話で発生した偽装事故の容疑者の手口と、逃走先を調べ追跡する。

 

Twitterがざわめいた2話。

これをリアタイ視聴できてたら楽しかっただろうなぁ…!

 


Aパート


アラタ君のまつ毛がとても長い。とかいう、どうでもいいけどどうでもよくない麗しい情報が飛び込んだところからスタート。アラタくんの声優は先日結婚を発表された梶裕貴さんですが、お声がアラタ君にぴったりハマっていて梶さんの声というよりアラタ君だと思って聞いています。

声オタ全盛期なら重箱の隅を突くように声優さん本人の影を感じ取るような聞き方をしていたかもしれませんが、年間アニメ視聴数が10本以下となった今では何も知らないのと変わりがありません。アニメ自体に集中することができ、とても楽しんで見ています。

 


アラタ君は車の後部座席に乗るスタイルを貫きますね。助手席、運転席に座らない。アラタ君は対象のメンタルをトレースする能力持ちですが、発動後にふらっと倒れてることと関係がありそうです。メンタルトレースは発動が任意ではないのかも。

 


雛河くんのホロを使ってのサブプライムローンの説明は大変に分かりやすいです。PSYCHO-PASS3は捜査において執行官よりも監視官が有能という稀有なパターンですね。刑事の勘が冴えるから執行官の適性が降りた4人ではないのかもしれません。少々特殊なケースの刑事課1係という印象です。

 


Bパート

 


イグナトフ君がやんちゃ執行官担当なのですね。元軍人で腕っぷしの立つ彼ならば、執行官に寝首をかかれることもなさそうです。

アラタ君、ケーブル背負ってコンクリの2階までぴょんぴょんジャンプして登ってしまいました。続けてビルの隙間をアクロバティックに渡り、屋根の上をこともなさげに駆け抜けるオサレケーブル輸送を敢行。見た目はのんびりさんですが、運動神経抜群なのですね。しかし運動神経いいからって、ちょっと人間離れしてないか。ギノさんが映画で10階くらいの高さから義手を使って着地してたので、100年後の新人類基準としては普通のことなのかもしれませんが。ひょっとしたら遺伝子操作されたコーディネイターなのかも。

 


ヤバそうな893の元に逃げ込んだ保護対象者を助けに向かうイグナトフ班。執行官2人も肉弾戦を勇ましくこなしてヤーさんのにーさんをいなしてしまいます。オッサンをなめんな。なめてましたすみません!

イグナトフ君はバリバリに人殴ってるけど、執行官はこんな時、監視官の色相を守るために代わりにバトらせるためいる存在じゃないのか(ギノさんの理論ですが)色相を守るため、保身に走らない姿勢は正義感の表れかもしれません。それとも須郷さんみたいに色相が曇りにくいタイプなのか(映画ss参照)

イグナトフ君でさらにびっくりなのが、扉が開いたら発砲すると意気込む犯人がいる中、正面からドアを開け、室内に入室すると同時に放たれた銃弾を当たり前のように華麗に避けたこと。見た瞬間に回避してるよね?え?未来予知能力者なのかな。名探偵コナンの京極さんと毛利蘭さんが正面からライフル銃の発砲を避けてる人間離れしたシーンがあるけど、それをはるかに超えてないかこれ?本当に人間なの君たち。うーん…。

ちょっと残響のテロルノイタミナで放映されたアニメ作品)の主人公たちみたいな強化人間なのかなぁって思ってしまいました。迫力のあるアクションシーンなんだけどとんでもなく自然界の法則、人間としての限界を超えちゃってるとなんかのフラグなのかなって疑うようにできてしまっています。そして空想科学読本にタレこみたくなる。

 


イグナトフ君がドミネーターを向けた犯人の犯罪係数はover300。エリミネーターの対象ですが執行官に任せず自分で犯人を執行します。引き金をひくその瞬間は目を瞑る。せめてものメンタルケアなのか。これは私でもそうするでしょうね。これまでの執行官、監視官が現実を見つめ続けていられたのが凄すぎるんです。人間が目の前で肉のかたまりに変貌していく様など本来とても見れたものではない。さっきまで圧倒的な戦闘能力からこの人、人間じゃないと思っていたイグナトフ君の人間らしさを感じました。

 


霜月課長に状況を報告する監視官の2人。捜査を続行したくて電波障害を言い訳に霜月さんとのデバイス通信を切ってしまいました。

ここで劇場版で登場していた花城フレデリカさんがアニメ初登場。部下がかわいいなら手綱を握るように霜月さんに進言します。

かわいいワケあるか!怒り心頭でモニターに握りこぶしをぶつけて駆け出していく美佳ちゃんがかわいい。なんやかんやでギノさんポジションを確立させています。霜月さんは人のために怒れるし、感情も発散させられるためメンタルケアも上手そう、PSYCHO-PASS世界の上司としてはなかなか有能だと思うのです。現実では面倒かもしれませんが。PSYCHO-PASS世界の有能の基準は現代とはズレがありますし、ズルくて他人を出し抜き責任転嫁できる人間の社会的立場が確立されているのは現代への風刺の要素ですね。

 


課長命令を無視して犯人を追う監視官。執行官には護送車での待機を命じますが、執行官もその命令を無視。指揮系統が機能していないのもPSYCHO-PASSシリーズらしいですね。管理職はいつもおいちょっと待て!とか心配したり怒っている気がします。

監視官の行く手を遮る影…。えっ!コウちゃんやん!そしてギノさん!!早くも1期の2人が登場です。というかコウちゃんとギノさんは2人並んでるんですね、仲間になったということかな。監視官2人の行く手を阻みます。

どいて!どかさない!どかすだけだ!実力行使のイグナトフ君に宜野座さんが立ちふさがります。

さっき散弾銃の至近距離避けを披露するなど人間離れした戦闘力が明らかになったイグナトフ君、どうせギノさんも一瞬でやられてイグナトフ無双なんだろ…と予想するもギノさん、予想を良い意味で裏切り華麗ないなしのテクニックを披露して互角に渡り合っています。す、すげぇ…!さすが人外アクションを披露したお仲間は違うな…!

コウちゃんの声がちょっと低くなってる…?と思った側から執行官2名vsコウちゃんの組手がスタートします。あれ、2対1なんてどっちが正義でどっちが悪なの…?あっという間にふたりをのしちゃうコウちゃん。じーっと眺めるだけのアラタくん。ドミネーターをコウちゃんに向けます。あっ!コウちゃんの犯罪係数はOver300!執行されるやめて!と思った側からエラーコード発生。エラーなんて初めての展開です。外務省、行動課の所属になってる…?外務省と言えばフレデリカさんの所属する団体ですね。なるほど、コウちゃんは映画でのフレデリカさんのスカウトに乗って外務省の仕事をするようになったのですね。一緒にいたギノさんも外務省。公安局からいなくなったカラクリが判明した瞬間でした。

 


飛行機の中には公安から逃げおおせた些々川の姿が。

ホロが外れ、乗客がひとりに…須郷さん!そしてフレデリカさん!外務省行動課と名乗り、須郷さんに笹川を眠らせる指示を出すフレデリカさんは、ギノさんを呼び捨てにしていました。

行動課の長はフレデリカさんなのでしょうか。

些々川を捉えたのは公安ではなく行動課の扱いになるとのこと。公安局は厚生省、行動課は外務省なので省庁が異なるのですね。

国内の治安は任せたと口にするギノさんと、カッコいいポーズでアラタくんに些々川の名刺を差し出すコウちゃん。犯罪係数をごまかすキツネの存在をアラタくんにほのめかします。

 

 

 

Cパート

 


ヘリで外務省に急行した霜月課長に、ちょっと大人びた声で「久しぶり、監視官」と声をかけるギノさん。気さくやな…。

スーッと先に行ってしまうコウちゃんを見送って会話する霜月さんとギノさん。なんだかとっても仲が良さげですね。霜月さんを見守るギノさんの切れ長の瞳が優しげです。霜月さんもキレッキレの発言をしてますが、「優秀な人間を引き抜かれて頭きてるの」なんて本音を思わずこぼしてしまうくらいにはギノさんに心をゆるしているようです。

ここの会話、とても良かったです。

朱ちゃんを気にする霜月さんにギノさんは「あの人のために俺がなすべきことはわかっている」と信頼を傾ける言葉を返します。2人にとって朱ちゃんが大切な存在で、共通認識であることがうかがえる意味のあるシーンでした。

 


ギノさんと朱ちゃん、最初は先輩と後輩の関係でしたが、今ではギノさんが朱ちゃんを「あなた」「あの人」と呼称する事もあり、全幅の信頼を寄せて仰ぎ見ているとすらとれる発言すらしています。

朱ちゃんが監視官に着任した当初は、潜在犯であるコウちゃんと近づきすぎる朱ちゃんの色相を心配したりギノさん、なにかと過保護気味に干渉していました。

宜野座が心配のあまり執行官たちの前で朱ちゃんを叱責した際には、朱ちゃんより「先輩だけど立場は同格!」と言い切られ、仲が険悪になった事もありました。嫌味の応酬をしている期間もありましたね。

2人の信頼関係に変化が生じたのはゆきちゃんの事件とモニタースケープがきっかけでした。槙島の顔写真を朱ちゃんの記憶から取り出すため、親友を殺された場面をリフレインさせて増幅するモンタージュを行う場面。宜野座さんは朱ちゃんの色相を心配して立ち会っていました。朱ちゃんの意思は固く、過酷なモンタージュを耐えきりますが、終了後はさすがのメンタル美人の朱ちゃんでも我を失いかけます。そこにギノさんが身を呈したビンタを頬に打つ。そして我に帰った朱ちゃんが発した言葉は宜野座さんを安心させるような「ね?私大丈夫だったでしょ」でした。ここから2人の関係性が変わったと思っています。

上記のやり取りから、朱ちゃんはギノさんの心配性の気質を理解し、ギノさんは朱ちゃんの意思の強さを感じ取ったのです。双方の相互理解がなされたシーンでした。ここからギノさんの色相は悪化していきますが、現在に至るまでの朱ちゃんとギノさんの信頼関係の根元になる良シーンであったと理解しています。

 


小型機に乗って去っていく狡噛と宜野座を見送った霜月課長、続けて部下への叱責のお時間です。

狡噛と宜野座の正体を監視官の2人に説明し、監視官でいたいならシステムの利益に従いなさいと発言します。これは怒りというよりと2人の立場を心配して叱っていますね。個人の怒りをぶちまけてはいません。美佳ちゃんは怒ってばかりに見えますが、上司として部下を思う一面もありますし、システムの犬としても上司としても有能と思います。

 


敵さんの集団の会合シーン。些々川が捕らえられたことも彼らには想定の範囲内と。今後新たな刺客が現れるのでしょうか。刺客というか、犯罪係数を偽って国を裏から動かそうとする力かな。

 


霜月さんとフレデリカさんの会話により、朱ちゃんの行動が些々川らの集団のシッポを捉えることに重大な影響をもたらしたと判明します。

代償として朱ちゃんは裁きを受ける身となった、と霜月さんの発言がありましたが、1話冒頭の室内は犯罪係数over300の囚人が入る牢獄だったのでしょうか。シビュラに気に入られる黄金の魂を持つ朱ちゃんの犯罪係数が悪化した事件…気になりますね。

 


監視官2人が殺害されたリックさんの妻の元へ。リックさんの遺言と、永住権、和名を残して帰還します。遺言が泣けますね…。

些々川の名刺を見つめ、手掛かりが見つかった、最初の一歩だと語り合うアラタ君とイグナトフ君。

場面変わってアラタくんとイグナトフ君の自宅。

「真実を見つけてみせる、父さん」と遺影に声をかけるアラタ君と、妻(!!)さんに淹れてもらったお茶を楽しむイグナトフ君。ってイグナトフ君結婚しとったんか!「最後までやってみせる、兄さん」と呟く。2人は家族を亡くした共通点があったと判明します。

 


場面変わって朱ちゃんの電話シーン。

「ふたりを助けてあげて、雛河くん」

「いつ始まるかわからない裁きを待つ身」と。

やがて判明する社会の真実を憂いていましたが、PSYCHO-PASS3ではシビュラの正体が国民に明らかになるのでしょうか。

 

 

 

Dパート

 


黒い雨がノイズのように注ぐ空間。

ソファにもたれかかり眠るアラタくんが目を覚まします。寝つきが良くないのかな…。

暗闇にテレビをつけると選挙番組が。

 


翌日。転落事故の現在に急行する1係。

犬神家かよ、と現代人ならわかる表現が飛び出します。

室内を捜索。足跡から室内にいた人間を推測するアラタくん。捜査技術たっけぇ…!コウちゃんみたいですね。色相が心配になります。

主人公が切れ者なのはPSYCHO-PASSシリーズの慣例ですね。コウちゃんも元監視官、朱ちゃんも監視官と、監視官になる人間は推理力、運動神経など基本的な能力が高いんですね。

 


転落事故の被害者へとメンタルトレースを行うアラタくん。黒い雨が注ぐモノクロの脳内世界に、自殺者の最後の瞬間が浮かび上がります。

現実へと引き戻す手綱を持つイグナトフ君が手を打ち鳴らす音と「雨は止んだ」の言葉の連呼で我に帰るアラタくん。アラタくんのメンタルトレースをの最中は色相を察知するレーダーにも異変が生じているようでした。

メンタルトレースの後遺症なのか、窓から過度に身を乗り出してしまうアラタ君。他人の意識に深く潜り込む行為には代償も少なからずありそうと感じさせるシーンでした。

 


Eパート

 


転落死した土谷博士はアイドル政治家小宮カリナさんの専属ケアを行なっていた。

都知事の候補者ヘラクレスさんとカリナさんに二手に分かれて会いにいく事に。

アイドルの人気絶頂で政治家にシビュラ適性がおり転向したカリナさんの情報が流れる。

イグナトフ君がいない中、パトカーを誰が運転するか問題が浮上。ここでも免許は持っているが運転しないアラタ君は執行官に運転をまかせます。これは意外な展開ですね。

 


PSYCHO-PASS世界の格闘技はヒトvs機械なんですね。製薬会社の薬を飲んで子供を作る。

健全な精神は健全な肉体に宿るがモットーとのこと。

 


土谷博士の事故をカリナさんに聞き取りするアラタ君班。

隙を見てカリナさんにメンタルトレースを行うアラタ君…切れ者ですね。

相手にあわせて対応を変化させ、自身に心を開かせて同調させ、潜り込む。メンタルトレースはそのような技術に感じられました。

わずか数分のやりとりの中で、カリナさんにメンタリストの才能があると見抜くアラタ君。

アイドルグループ時代、他のメンバーの色相が曇る中、1人だけクリアでい続けたメンタルをさして手強い相手と呟きます。

アラタ君とイグナトフ君が追い求める真実への道のり、カリナさんが次なる鍵を握っていそうと匂わせたところで2話終了でした。